北杜夫「幽霊」
北杜夫さんのご冥福をお祈りします。
氏の作品では他に「どくとるマンボウ途中下車」を読んだくらいですが、「幽霊」は高校の時に読んで強烈に印象に残った本です。学校の図書館の隅にあった、とても薄い文庫本でした。ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」がモチーフとして登場し、どんな曲だろうと非常に興味をそそられました。FMからのエアチェックで初めて聴いたときには本当にうれしかったものです。「王ガ鼻」に行くくだりもあったっけ。今ならネットですく調べられますが、当時はどんなところか全く想像つきませんでした。
大学に入ってから改めて買いなおしましたが、今は家の押入れか、実家のダンボール箱の中ではないでしょうか。読みたくなってきました。今の自分の心理状態が、この本を読んだ当時と意外に近いのではないかとも思っています。
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