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2006.12.17

ハンノキクラスはどうしますか

「魂の森を行け」の次に、宮脇昭著「苗木3000万本 いのちの森を生む」を読んだ。「苗木3000万本 いのちの森を生む」で宮脇氏自身の視点から書かれていることが「魂の森を行け」では周囲の視点も交えて描かれる、という比較もできて面白い。「いのちの森を生む」では、成長した製鉄所周辺の森や、使われているポット苗、宮脇氏やチュクセン氏らによる植生調査のようすを収めた写真もあって、より分かりやすくなっている。さらにありがたいことに、この本には「日本の潜在自然植生図」まで掲載。

その「潜在自然植生図」によると、今私が住んでいるあたりは「シラカシ-アカガシ群団」であるという。家から自転車でいけるところに、丘陵地のもともとの植生を生かした「かしの木山自然公園」がある。広場の脇にシラカシの大樹がシンボルのように立つ。シラカシの森・雑木林というエリアもあり、今の季節なら高木の葉が青々と茂っているか落ちているかで明確な違いが見られる。

ちょっと気になったのが、私の故郷・愛知県刈谷市の南部あたりの潜在自然植生が「ハンノキクラス・オノエヤナギクラス」らしいことである。ハンノキはよく湿地に自生するとのことだが、昔の境川が今よりずっと広かったという話を聞いたこともあり、不思議ではない。では現在「治水」という人間活動の影響によって湿地でなくなった状態の土地「本来の森」としては、何を植えれば良いのだろう。本文中でハンノキはすぐ育つが長持ちしないということも言われており、機能面から、やはりタブノキかシラカシを植えればよいのだろうか。
もしかしたら、川沿いの寺社にハンノキの鎮守の森とかがあるのだろうか。機会があったらちょっと見に行ってみよう。

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