上野秀恒編「街に生きる時計たち・下巻西日本編」
1996年刊。当時はサウンドスケープという言葉に興味を持った頃で、新聞広告を見て読みたくなったことがある。最近ふと思い出し、調べたら中古がかなり安くなってたので購入した。
今まで見た中でいちばん好きな岐阜の金(こがね)公園のからくり時計や、2番目に好きな大阪京橋の「京阪モール」の時計、それに岡崎城のからくり時計や京大の時計台が写真付きで説明してある。後半のエッセイでは東京新宿NSビルの巨大な振り子時計の記述があって「上巻31ページ参照」と書いてあるから、上中下巻の3冊を揃える気になってしまう。本が出てから10年間の変化を各地で追うのも一興。
金公園のからくり時計は音を録りに行ったくらい好きなんだけど、あのBGMは「蒼い流れに」という曲、と説明がある。そのタイトルで検索したら岐阜市のサイトに行き着いて、作詞作曲は加藤登紀子さんであることがわかる。京阪モールの時計の写真では、時計の下にポスターが貼ってあって「モールクロックの異星人のニックネーム決まったョ~!ミューに決定!!」と書いてある。良い小ネタです。
私は全然知らなかったのだが、名古屋はからくり人形の文化が育ったこともあって、からくり時計の名所のようだ。確かに御園座や名古屋港水族館のは面白そう。本書では採りあげられていないが、大須の万松寺の、うつけ時代の織田信長が灰を投げるという何ともいえぬからくり時計も見てみたい。そういえば、幼稚園児の頃、名古屋のデパートのデジタル時計が(数字の時刻表示自体が)珍しくて、連れて行ってもらった時に喜んで見てたなあ。
知らないといえば、23ページにある刈谷中央図書館の時計。生まれた町で何度も通った道なのに。高すぎて見落としてたとしかいいようがない。
« のる2歳児 | トップページ | 一志治夫著「魂の森を行け」 »
はじめまして♪
『蒼い流れに』の検索から伺いました。
あのカラクリ時計は、いまは壊れてしまって市のほうも直す気がないらしく(苦笑)少々寂しい思いをしております。
5月の鵜飼開きで撮影したビデオを私のブログでご紹介しておりまして、『蒼い流れに』の原曲をBGMで使わせていただいています。
よろしければ、一度ご覧くださいませ☆
投稿: 歌うたいのズボ | 2009.07.09 10:39
歌うたいのズボさん、こんばんは。
コメントどうもありがとうございます。
やっと元歌を聴くことができてとても嬉しいので、新規に記事を書きました。下のURLをどうぞ。
http://fur.cocolog-nifty.com/fu_rnotizen/2009/07/post-9584.html
あのからくり時計が壊れてしまったんですか。もう20年以上経ってるからなあ…。
投稿: fu_r | 2009.07.10 00:16