ロマンスカーの音
朝日新聞2006年2月5日「泉麻人の東京版博物館」記事・「ロマンスカーのオルゴール」。
1972年8月24日の朝日新聞に「小田急・特急ロマンスカー(NSE車)のオルゴール(補助警報装置)が、「騒音公害源」との批判をあびて、この夏から、都内では聞かれないことになった」という記事があり、それについて泉氏がコメントしている。
http://mytown.asahi.com/tokyo/news.php?k_id=13000140602060001
東京の少年にとって、小田急のロマンスカーは憧(あこが)れの列車だった。僕が初めて乗ったのは、この写真と同じ二代目ロマンスカー(3100系NSE車)で、当時車内に入っていた「日東紅茶」のサービス(ウエートレスが紅茶を出してくれる)と、キンコン~の警笛の音がいまも印象に刻まれている。キンコン、と記事にはあるけれど、その音質は活字では表現しにくい独特なものだった。 (中略) 公害告発の時代……とあるのは、この時代世間をにぎわせていたカドミウムやPCB汚染騒動のニュースにたとえたのだろう。しかし時がたったいま、ロマンスカーのキンコン音は、物売りの声などと同じ“風情ある時代の音”に思われてくる。
私は当時、愛知県に住む小学生で、近所を名鉄パノラマカーが走っていた。駅に到着するときなどに鳴らす「ミュージックホーン」は、展望席やとスピードメーターとならんで、子供心を非常にわくわくさせるものだった。小田急の「オルゴール」は聞いたことはないが、当時持ってた本、山と渓谷社「カラー日本の私鉄 2・都市近郊編」には「ピーコポーン,とリズミカルな警報音を発しながら走ってくるから,遠くにいてもロマンスカーが来たな,とすぐわかる。」とあって、なんとなく音を想像していたことがある。どうやらこの音に関しては、小田急の方が名鉄より早く登場したみたいですね。
ま、とりあえず聴いてみよう、と、たどりついたのが、「Wひかり」様による「赤いひかり/座席特急の部屋」というサイトです。感謝です。
NSE車の補助警報音を聴く。確かにぴったりした形容がしにくい感じ。けっこう大きい音で、これを町中ずっと鳴らしてたら、やっぱりキツイかも。でも沿線の子供は喜ぶでしょうね。最新のVSE車ではこの音が復活し、新宿発車時などに鳴らされている、という情報も得ることができました。
ちなみに、ロマンスカーの音程は、キーがC。パノラマカーはA。
医師の日野原重明氏が「患者に語り掛ける時はドでなくて、ラの音程がいい」と言われたとか。あ、いや、関係ないですね。
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