喘息についてのメモ
小学生の頃から年に1~3回は風邪をひく。私の風邪は決まってのどの痛み→鼻水ときて、最後に気管支喘息を起こす。これがつらい。大学生の時には、爪が紫になるほど酸素が足りなくなったこともある。
去年も風邪をひき、鼻水が出始めた頃にとある内科へ行った。初診なので問診票を書いたが、既往症欄に何気なく「気管支喘息(アレルギーではない)」と記入してしまい、診察の時先生に「気管支喘息はアレルギーなんだ。わからないのにヘタなことを書くな」と怒られた。言われることはもっともで、もらった薬はとてもよく効き、風邪は喘息を経ないで全快した。
長年の自分の病気なのに、なぜ起こるかわかってない。困ったことだが現実である。しかし先日、今まででいちばんわかりやすい説明に出会うことができた。それは、育児の情報を得るつもりで読んでいた「赤ちゃんとママ」9月号という雑誌の記事(p.16)だった。藤後幸博氏の文章。少々長いけど引用させていただきます。
アレルゲン、例えばダニが鼻や口から吸い込まれて気管支に侵入しますと、気管支の周りにいる大食細胞(名前からしてスゴイ)が食べてしまいます。食べるだけならよいのですが、この細胞、「こんなの食べた、こんなの食べた」と、食べたものを細胞の表面に押し出して見せびらかします。そうすると、Tリンパ球と名付けられた白血球が接近してきて、「どれどれどんなの」と大食細胞にくっついてみせてもらいます。その結果、どんなアレルゲンがからだの中に入ったかがわかったTリンパ球は、「気管支に侵入したのはダニだ、ダニだ」と大声(情報を伝える物質)を出します。
その大声が聞こえた(情報を伝える物質が届いた)Bリンパ球という白血球がIgE(抗体)を産生するのです。造り出されたIgEは、肥満細胞(これまたスゴイ名前)という有害な化学物質をいっぱいためこんでブクブクになっている細胞の表面にくっつき待機します。なにを待っているのかといいますと、アレルゲンが再び侵入してくるのを待っているのです。
そこに再びアレルゲン(この場合はダニ)が侵入してきますと、アレルゲンは肥満細胞の表面上のIgEに引き寄せられるようにして肥満細胞の表面でドッキングします。すると、それを合図に肥満細胞は細胞の中にいっぱいためこんでいた化学物質をドバッと吐き出すのです。この化学物質によって気管支が収縮させられ、空気がうまく通らなくなったり、ゼーゼー言ったり苦しくなったりする、すなわち喘息の発作が起きるのです。
これでようやくわかった。先々月に途中まで読んだ、安保徹著「体温免疫力」のp.44のアレルギーの図の意味が(この本の図は、全体にわたって分かりにくいんですよ)。
B細胞(Bリンパ球)が多すぎるため、IgEが過剰に作られて肥満細胞に取りついてしまい、ヒスタミンなどが出てしまう、という意味だったのですね。安保氏の主張としては、以下の通り。
アレルギー疾患は免疫システムの暴走や誤作動の結果なのですが、詳しく調べてみると、アレルギー疾患の人はリンパ球が多すぎる傾向にあることがわかりました。リンパ球は副交感神経が優位になると増えます。リンパ球が増え過ぎると、わずかな刺激や異物にたいしても過敏に反応し、アレルギーを起こすことになります。(中略)体内に侵入する抗原が激減し、リンパ球の活躍の場が失われてしまいました。そしてその矛先が本来なら無害の花粉やハウスダストへと向いてしまったのです。過剰に衛生的な生活と、都会型の生活で副交感神経優位のリンパ球人間が増えてきたわけですが、体内ではこの増えすぎたリンパ球がモーレツに活動してしまうようになりました。(「体温免疫力」p.44~46)
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